ドル買い一服もドル円は112円台維持=NY為替概況

 きょうのNY為替市場はきのうに引き続きドル買いが一服した。ここ数日、NY時間に入るとこの展開が続いている。ドル円も伸び悩む動きとなったものの下押す動きまでは見られず、112円台は維持されている。下値ではマクロ系ファンドなどの買いオーダーも観測されていたようだ。  貿易問題に関しては解決の糸口は依然として見えないものの、トランプ政権は中国との対話の意思は引き続き示しており、これ以上エスカレートしないのではとの楽観的な期待も一部にはあるようだ。今週、トランプ大統領は2000億ドル規模の追加制裁関税のリストを公表したが、実際、発動となると秋以降が予想され、それまでには何らかの妥協点を見出せるのではとの期待も根強い。  いずれにしろ、市場も少し様子を見たいといった雰囲気になっており、それを反映してか、株式市場は上げが続いており、ドル円のサポートとなっている。  本日のドル円は112円台後半まで上昇したが、目先は1月につけた年初来高値113.40円付近が上値メドとして意識される。ただ、今週の急上昇で過熱感も高まっており、上値での利益確定売りも多そうな気配もある。  なお、FRBが半期に一度の金融政策報告を議会に提出し、漸進的な利上げの必要性に言及したほか、貿易問題の緊迫化のリスクも指摘した。しかし、特に目新しい内容でもなく、為替市場の反応は限定的に留まった。  ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが膨らんでいる。ロンドン時間の序盤は売りが先行し1.1615ドル近辺まで下落。本日の21日線は1.1650ドル付近に来ていたが、それを下回っていた。しかし、いまのところは21日線の水準は維持されており、更に下値を追うのか、それとも反転攻勢に出るのか、来週以降の動きが注目される。  ECBは来年夏の終わりまで金利は据え置くとコミットしているが、政策委員の中には7月の利上げの可能性も検討しているという報道も流れていた。しかし、アナリストからは現時点ではECBがスタンスを変更する要素は見当たらず、早くても9月というのがコンセンサスとなっている。  ポンドドルも買い戻しの動きが優勢となり、1.3230ドルまで戻す展開。ロンドン時間には一時1.31ドルちょうど付近まで下落していた。きょうはトランプ大統領が訪英しておりメイ首相と会談を行なっている。トランプ大統領は英紙サンに対して、メイ首相の計画は恐らく米英の貿易協定をだめにするとし、計画が進められれば、米国は英国でなくEUと取引するだろうと語っていた。大統領は最近辞任したジョンソン元英外相について、偉大な首相になるだろうとも述べた。  ただ、その後、これらの発言に関してトランプ大統領はメイ首相に謝罪し、EU離脱後の貿易条項締結に関して約束したという。この報道もポンドの買い戻しを誘ったようだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美