【NY市場】黒田発言で円高 ドル円は一時108円台前半 日銀火消しも戻り限定的

 きょうのNY為替市場は円高の動きが強まり、ドル円は108円台前半まで一時下落した。ダボス会議に出席中の日銀の黒田総裁の発言をきっかけに円高が再び強まっている。総裁は「日本は緩やかな景気拡大を続ける可能性が高い。日本は2%のインフレ目標にようやく近い状況にある」などと述べた。また、「日本では労働力が不足しつつある」とも語った。  少し過剰反応とも言えなくはないが、日銀の出口戦略は今年の市場の隠れたテーマとなっている面もある中、市場は敏感に反応しているようだ。  ただ、午後になって日銀が声明を発表しており「黒田総裁はインフレ見通しを修正していない」と火消しに回ったことで、円高の動きは修正されている。ただ、戻りも限定的。  ドル円は前日サポートされていた108.50円水準をブレイクし、ストップを巻き込んで108.30円近辺まで一時急落。当面の下値目標として昨年9月につけた昨年安値107.30円付近が意識されるが、その水準も視野に入りそうな気配も出ている。ユーロ円やポンド円も下落した。ユーロ円は一時134円台半ばまで下落。  一方、ユーロドルは1.24ドル台前半で推移。ロンドン時間には1.25ドル台を試す動きも見られたものの、回復することなく伸び悩んでいる。ただ、下値での押し目買い意欲は根強く、きょうは小休止といったところ。  前日のドラギ総裁の会見はユーロ高抑制という点では失敗に終わったものと見られる。会見自体はユーロ高をけん制する発言がいくつか見られていたが、市場のモメンタムを反転させるまでのインパクトはなかったようだ。会見直後は逆に買いで反応していた。  1.25ドルを超えるユーロドルの水準はインフレを押し下げる効果もあり、ECBも簡単には許容できないであろう。今後、ユーロ高けん制の語気を強める可能性もありそうだ。