【NY市場】米雇用統計後の流れ続きドル円は21日線を上回る

 きょうのNY為替市場、NY時間に入って、ややドル買いが優勢となった。先週の米雇用統計は予想を上回る強い内容で今月のFOMCでの利上げを確実視させている。米株や米国債利回りも上昇し、ドルにとってはフォローとなっているようだ。  ただ、順風の割にはドルの上値は重い印象も否めない。トランプ大統領がEUや、メキシコ、そしてカナダに関税措置を発動するなど米通商問題が悪化している。今週はG7サミットが控える中、貿易問題や北朝鮮問題など政治リスクがなお上値を重くしている面もありそうだ。  ドル円はロンドン時間に109.35円付近まで値を落としていたが、NY時間に入ると買いが優勢となり、21日線を上回ってきている。110円台回復を試すか明日以降が注目される動き。200日線が110.20円付近に来ており、目先の上値レジスタンスとして意識されそうだ。  ユーロドルはNY時間に入って上げ一服となっており1.16ドル台後半に伸び悩んでいる。株式市場が各国で上昇するなどリスク選好の雰囲気も見られる中、きょうのユーロは買い戻しが優勢となっている。対円でも上昇しておりユーロ円は128.70円近辺まで上昇する場面も見られた。  一方で下押す動きもない。特にユーロを買う材料はないが、イタリアの政局混乱もひとまず収まり、先週の米雇用統計が強い内容だったことが逆に世界経済の成長期待につながっている。第1四半期の減速から回復の兆候を示す指標はまだ見られていないものの、市場は期待感を高めている模様。  しかし、ユーロに対してはネガティブな見方がなお多い。イタリアの政局混乱は最悪の事態に発展せず沈静下しているが、ポピュリスト政権とEUとの間の対立が今後起きないとの保証はなく、政治的混乱の火種は燻り続けるとしている。そのような状況下、ユーロを積極的に買い戻すインセンティブはないと指摘している。  ポンドもNY時間に入って戻り売りに押されており、ポンドドルは一時1.33ドルを割り込む場面も見られた。一方、ポンド円も一時146.90円付近まで上昇したものの、145円台に一時下落した。  ポンドの下値警戒は依然として強い。ポンドにとって6月は重要な月で、ブレクジットの英政府の変更に対する議会の投票がが控えているほか、EUに対しても今月のEU首脳会談までに、ブレクジットの詳細な計画を示す必要がある。メイ政権の混乱も予想される中、ポンドを圧迫するとの指摘も聞かれる。