【NY市場】米中への懸念緩和もドル買い一服

 きょうのNY株式市場はドル買いが一服した。米中の貿易問題が貿易戦争になる一歩手前で緊張が緩和しており、ムニューシン米財務長官は「我々は枠組みを履行しながら関税は保留にすることで一致している」と述べていた。ドルにとっては追い風でロンドン時間にはドル買いが強まっていた。  しかし、NY時間に入ってその動きも一服の状況。米国債利回りも上昇しており、特段のドル売り材料は見当たらないが、先週までの上げで過熱感も高まっており、きょうは利益確定売りに押されている模様。  ドル円はロンドン時間に111.40円近辺まで上昇していたが、NY時間に入って111円ちょうど付近まで伸び悩む動き。ただ、下押す気配までは出ていない。米株式市場が堅調に推移しており、ダウ平均が一時300ドル超上昇する中、ドル円はサポートされているようだ。しかし、過熱感は否めずRSIは買われ過ぎを示す70を超えている。上値では戻り売り圧力も出そうだ。  ユーロドルはロンドン時間に1.1715ドル付近まで下落していたが、NY時間に入ると1.17ドル台後半に戻している。過熱感も高まる中、ショートカバーが出ている模様。  イタリアの「五つ星運動」と「同盟」のポピュリスト政党の2党が連立政権を樹立しそうだ。首相人事でも合意しており、新首相にはフィレンツェ大学のコンテ教授が指名される見通し。ただ、きょうもイタリア債は売られており、利回りは上昇が続いている。両党は財政拡大策で合意しており、イタリアの財政不安が懸念されているようだ。ユーロ相場はまだ見極めの様子だが、場合によっては今後のユーロの不安要素として捉えられている。  ポンドは軟調な展開。ドル円が戻り売りに押されており、ポンド円は一時148円台に下落する場面も見られた。特にポンド売りの材料は見当たらないが、今週の英消費者物価指数(CPI)の発表が控えていることや、明日の英議会財務委員会の公聴会への警戒感もある模様。公聴会では先日発表のインフレ報告に関して、カーニー英中銀総裁など英中銀の理事が議会に説明する。  先日の四半期インフレ報告ではインフレ見通しを下方修正していた。内容次第ではポンドが敏感に反応する可能性もありそうだ。日本時間では明日の午後5時過ぎから開始。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美