【NY市場】ドル売り優勢でドル円は一時110円台に下落 注目の局面に

 きょうのNY為替市場、途中からは一服したもののドル売りが優勢となった。ドル円も戻り売りに押され110円台に下落する場面も見られている。トランプ大統領がFRBの金融政策に苦言を呈するなど、トランプ政権が金利上昇とドル高に懸念を示し始めているとの見方がドルを圧迫している。  一方、円については日銀が、イールドカーブ操作の目標変更を検討しているのではとの観測が流れており、市場は今月末の決定会合へのリスクを意識し始めているようだ。ただ、今月の決定会合では政策変更はないとの見方が大半。日銀内でも観測報道に神経質になっているとの報道も流れている。  本日のドル円の21日線は111.35円付近に来ており、その水準を再び割り込んでいる。断続的に出ていたモデル系の買いも一旦止まっている模様。ただ、110円台に入ると日本の個人投資家の買いなども観測され111円台は維持された状況。  調整を終え21日線を回復し再び上昇相場に戻せるか、それとも110円台前半に控えている200日線まで一旦下値を試しに行くか注目の局面にある。目先の下値サポートは前日安値の110.75円、上値レジスタンスは111.50円付近が意識される。  ユーロドルは買戻しが優勢となり一時1.17ドル台を回復。しかし、1.17ドル台に入ると戻り売り圧力も強まるようで、再び1.16ドル台に値を落としている。  6月の中旬以降、ユーロドルは下げ一服の気配を見せているものの、リバウンドも限定的で、概ね1.16から1.18ドルの間でのレンジ取引に終始している。先週末に米商品先物取引委員会(CFTC)が発表した建玉報告でもユーロ先物の建玉は縮小しており、投資家も様子見の姿勢を強めている模様。オプション市場でもボラティリティが低下。  ECBは来年夏までの金利据え置きをコミットしてるが、資産購入に関しては年内終了を明確にし、景気の先行きに自信を示している。この日はユーロ圏のPMI速報値が発表され、製造業の景況感は予想を上回ったものの、サービス業は低水準が続いている。景気回復の兆しが依然として明確に見えない中、ユーロを積極的に買い戻そうという雰囲気にはならないようだ。  明日はトランプ大統領とユンケル欧州委員長との首脳会談が予定されている。ユンケル委員長はトランプ大統領に対して、貿易問題解決に向けてまずは関税措置をやめるよう進言する見通し。ただ、成果についてはかなり未知数。    きょうはポンド買いが目立っており、ポンドドルは1.3160ドル近辺、ポンド円も146円台に上昇する場面が見られた。メイ英首相がEU離脱担当相に委任しているEU離脱交渉を自身が主導すると述べたことが材料視されている。市場からはメイ首相が主導することにより、穏健な離脱が実現するのではとの期待感を高めているようだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美