【NY市場】ドル売り・円売り 米中貿易戦争に楽観的 人民元切り下げにも懐疑的

 きょうのNY為替市場はドル売り・円売りの動きが優勢となった。ドル円は上値が重かったものの、クロス円は上値追いの動きも見られていた。ただ、後半になると株式市場が急速に伸び悩んだことから、円相場も円買い戻しの動きが見られ、ドル円は106.60近辺まで一時下落している。  ロンドン時間には中国が米国への対抗措置として、人民元の切り下げの影響を検討しているといった観測報道も流れ、米中貿易戦争への懸念は根強い。ただ、市場は意外に楽観的で人民元の切り下げについても懐疑的な見方も多い。  市場は明日の中国の習近平・国家主席の演説を注目している。中国が支援しているアジア版ダボス会議とも言えるボアオ・アジア・フォーラムで周首席がスピーチを行う予定。トランプ大統領の関税措置に関しては苦言を呈すものの、事態をエスカレートさせるような内容にはならないのではとの見方も広がっているようだ。  今週は米消費者物価指数(CPI)の発表を水曜日に控える中、積極的に手掛けにくい面もあるものと思われる。また、株式市場が依然として不安定な値動きが続いていることから、ドル円、クロス円の上値はまだ重そうだ。  ユーロ円は終盤に伸び悩んだものの買い優勢で、132円をうかがう展開も見られた。目先は132円台前半に来ている200日線を回復できるかどうか注目される。ドラギECB総裁の発言もユーロをサポート。総裁は「不透明さに耐え得るほど今年の景気は拡大を予想する」と述べていた。  ポンド円も一時151.50円近辺まで上昇する場面も見られたものの、終盤になって150円台に押し戻される展開。  米議会予算局(CBO)が米財政赤字の試算を公表しており、2020会計年度には1兆80億ドルと1兆ドルを超えるとの見通しを公表した。昨年6月時点では2022年会計年度から2年早まった格好。なお、2018会計年度の財政赤字は従来の5630億ドルから8040億ドルに拡大する見通し。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美