【NY市場】ドル円は107円台に戻るも上値重い トランプリスクへの警戒感は根強い

 きょうのNY為替市場、序盤はドル買い戻しが優勢となり、ロンドン時間に106円台に値を落としていたドル円は107円台に戻している。ただ、依然として上値が重い雰囲気に変化はなく、市場はきょうからの日米首脳会談待ちといった雰囲気で神経質な展開が見られている。北朝鮮問題が主な議題と思われるが、通商問題も協議されることから、市場は警戒感を強めている模様。  その後、NY時間の昼になってドル買いも一服する中、ドル円は戻り売りに押され再び106円台に値を落とた。一時106.90円近辺まで下落し、ロンドン時間の早朝に付けた本日安値に顔合わせする場面も見られている。  トランプ大統領は中国とロシアは通貨切り下げゲームをしていると非難していたが、通商問題や安全保障に関する大統領の発言に市場が敏感になっている中、ドル円も神経質な展開にならざるを得ないようだ。日米首脳会談後のトランプ大統領の発言が警戒されている。また、安倍首相の支持率低下もドル円の上値を重くしている模様。  決算が好調なこともあり米株式市場は買い戻しが続いているものの、米10年債や30年債といった長期ゾーンの米国債利回りが下げていることもドル円の重しとなっているのかもしれない。  先日発表の米消費者物価指数(CPI)はコア指数で前年比2%を超える上昇となったものの、米国債のイールカーブはフラット化が一向に収まらない。景気の先行きを暗示しているとの指摘もあり気掛かりではあるが、一方でファンダメンタルズよりもトランプ大統領の行動や言動がそうさせているとの指摘も聞かれる。  一方、ユーロドルは戻り売りに押される展開。ロンドン時間には一時1.24ドル台に上昇していたが、1.2340ドル付近まで一時下落する場面も見られた。結局、ユーロドルは2月以降続いている1.22~1.25ドルのレンジ中央に再び戻る動きを見せている。  ただ、市場の一部には短期的にユーロドルは上値の重い展開も予想されるが、米国よりもEUの資産のほうが魅力的で、中期的には資金フローがユーロに向かうとの見方も少なくないようだ。その場合、1.28ドルまでの上昇の可能性もあるとの強気な見方も出ている。  ポンドもNY時間にかけて戻り売りに押され、1.42ドル台まで下落。ロンドン時間の早朝に1.4375ドル付近まで上昇し年初来高値を更新したが、この日の英雇用統計で平均賃金の伸びが予想を下回ったことから、利益確定売りが強まったようだ。4月に入って急ピッチな上げを見せていたことから過熱感も若干高まっていた。ただ、5月の利上げ期待に変化はない。  明日は消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。コア指数で前年比2.5%が見込まれている。予想通りであれば、5月利上げを更に確実にしそうだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美