【NY市場】シリア攻撃への懸念一服 ドル円は107円台に戻す

 きょうのNY為替市場は懸念されていた米国によるシリアへのミサイル攻撃が実施されず、トランプ大統領がシリアへのミサイル攻撃は直ぐには必要がない可能性も示唆したことで、ひとまず安心感が広がっている。大統領は「シリアへの攻撃がいつ実施されるのか言った覚えはない」とツイートしていた。  米株式市場も大幅高となる中、ドル円も買い戻しが優勢となり107円台を回復。一時107.40円付近まで上昇した。ただ、今週強い上値抵抗となっている107.50円水準から上にはまだ慎重のようだ。米中貿易戦争やシリア情勢緊迫化が足元は緩んでいるものの、いつ再び勃発してくるか分からない状況で上値には慎重にならざるを得ない模様。108円にかけては売り圧力も強そうだ。  しかし、売りを強める動きも出ず、戻り高値圏で揉み合っている状況。この場合、1回は上に出ることも多く期待感は高い。  ユーロドルは軟化。一時1.23ドル割れを試す動きも見られたが、いまのところ1.23ドル台は維持されている。ロンドン時間に公表されたECB議事要旨がユーロを圧迫している模様。2%弱のインフレ目標達成は近いとの見方を示す一方で、スラックが想定以上に大きい可能性もあるとの指摘も聞かれた。また、米国の保護主義に懸念を示し、資産購入終了の声を跳ねつけていたことが明らかになっている。全体的に慎重姿勢を強調した内容との受け止めも市場では多いようだ。  2月以降、方向感なく続いているレンジ相場から抜け出す気配はまだ無さそうだ。  ポンドは逆に強い動きをしており、NY時間に入って上げを加速。ポンドドルは1.42ドル台を回復している。きょうで5日続伸。関税同盟を抜け各国と自由貿易協定を結ぶのは得策ではなく、英政府はEU離脱後も関税同盟の維持を求める可能性があるとの報道もポンドをサポートしているようだ。一時1.4245ドル付近まで上昇し、3月に付けた直近高値に顔合わせした。  4月のポンドドルは高くなる傾向があり、過去13年連続で4月の月足は陽線を描いている。季節的にポンドへのフローが増えることや、ドル安の傾向が強いことなどが背景として挙げられている。いまのところ、そのアノマリーは成立しているようだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美