【NY市場】G7サミットへの警戒感もある中、様子見気分強まる

 きょうのNY為替市場、ドル円はG7サミットを警戒した円高の動きからロンドン時間には109.20円近辺まで下落していたが、米国債利回りが上昇に転じ、米株も下げ渋ったことから、NY時間に入ってドル円は下げ渋った。  カナダで開催されるG7サミットで、通商問題に関してトランプ大統領と各国首脳との見解は隔たりが大きい。恐らく通商問題に関してはまとめることはできないのではとの見方も出ている。しかし、あらかじめ想定されていた範囲内でもあり、いまのところ市場も冷静に受け止めているようだ。  来週はFOMCやECB理事会、そして、米朝首脳会談など重要イベントが目白押しの週で、その結果を見極めたい雰囲気も出ている。  ユーロドルはNY時間に入って下げ渋る動きとなり、1.1770ドル付近まで戻している。ユーロ円の売りも圧迫し、ロンドン時間には一時1.1730ドル近辺まで下落していた。イタリア国債の利回りが再び上昇し始めており、ドイツ国債との利回り格差も拡大していることからユーロは戻り売りが優勢となった模様。  ここにきて来週のECB理事会への期待感が高まっており、具体策の公表までは未知数なものの、出口戦略に向けて何らかのヒントが示されるのではとの期待感が高まっている。  この日の4月のドイツ鉱工業生産は予想外の減少となるなど第1四半期の減速から回復を示す指標が確認できていない状況が続いている。ただ、意外なほど楽観的だ。米国はもちろんのこと、英国も回復を示す指標が出始めており、ユーロ圏もという見通しを強めているのかもしれない。  ポンドはNY時間の序盤に売りが強まり、ポンドドルは一時1.33ドル台半ばまで下落した。ただ、後半になって買戻しが続いており1.34ドル台まで戻す、下に往って来いの展開。アイルランドの国境問題でEU側の離脱交渉担当官のバルニエ氏がメイ英首相の提案を拒否したと伝わったことがポンド売りを呼び込んだ。  EU側は北アイルランドだけEUの関税同盟に残すバックストップ措置を提示しているが、メイ首相は北アイルランドだけではなく英全体に適用する案を提示したほか、デイビス英離脱担当相が主張している時限措置導入も示した。しかし、EU側はどちらも受け入れることはできないと拒否している。特に時限措置についてはEU離脱支持派にとって重要な条件の1つだった。  北アイルランドとアイルランドとの国境に税関などを設置するハードボーダーの回避が最大の障害となっている。  minkabu PRESS編集部 野沢卓美