【NY市場】FOMC議事録受けややドル売りの反応も 全体的にはリスク回避の雰囲気

 きょうのNY為替市場、午後になってFOMC議事録が公表され、直ぐに次回の利上げが適切になると大半が判断していたことが明らかとなった。6月利上げを示唆する内容ではあったが、6月利上げに関しては市場も既に十分織り込んでおり驚きはない。一方、インフレの緩やかなオーバーシュートであれば、有益な可能性も指摘されている。目標の2%を超えるインフレでも、しばらくは許容する姿勢を示しており、緩やかな利上げ姿勢も強調。  ほぼ予想された内容ではあったが、米2年債利回りが急降下しており、ドル売りをやや誘発していた。イールドカーブの傾きや超過準備預金金利(IOER)に関して議論していたことが明らかとなり、IOERの引き下げの可能性も示唆している。  ただ、この日は全体的にリスク回避の雰囲気が強まっている。米中通商協議や北朝鮮問題への不透明感を市場は強めている模様。トランプ大統領の発言で首脳会談は延期になるのではとの不安が強まっている。しかし、ポンペオ米国務長官は米下院外交委員会で、「引き続き6月12日に予定されている」と述べていた。  また、米中通商協議でトランプ大統領はきょう、「中国との協議は順調に進んでいるが、最終的には異なる仕組みを使う必要がある。このままでは完了はあまりにも困難で、その後の結果を検証できない」とツイートしていた。  為替市場ではリスク回避の円買いが優勢となっており、ドル円はロンドン時間に一時109.60円近辺まで下落する場面も見られた。ドル円は過熱感も高まっていただけに、リスク回避の高まりに利益確定売りを一斉に呼び込んでいたようだ。NY時間に入ると110.30円近辺まで戻していたが、議事録を受けて110円ちょうど近辺に伸び悩む展開となっている。   ユーロドルは議事録発表後に下げ渋ったものの、きょうは1.16ドル台に値を落としている。この日発表のユーロ圏PMIが第1四半期からの回復の兆候を示さなかったこともユーロを圧迫している。きょうもイタリア国債が売られ、ドイツ国債との利回り格差が拡大しており、ユーロを引き続き圧迫している模様。  NY時間にクーレECB専務理事のドイツ紙とのインタビューが伝わっていたが、「ユーロ圏の景気拡大は力強く、最近の減速を懸念していない」と述べていた。ただ市場は、第1四半期の減速が一時的な現象なのかを確認できる指標を待っている状況。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美