【NY市場】結局、ドル円は下値模索に変化なし 110円台前半

 きょうのNY為替市場、米経済指標の発表もなく手掛かり材料に乏しい中、ドル売りが優勢となった。前日にトランプ大統領が太陽光パネルと洗濯機の輸入に関税を賦課することを承認したことが嫌気されているとの指摘も聞かれる。保護主義の動きに中国政府から苦言も伝わっており、韓国など同盟国からも不満が出ている。  外貨準備の多様化も言われる中、米景気拡大や利上げ期待は高いものの議会のごたごたや、トランプ政権の貿易政策に対する警戒感がドル買いを躊躇させているのかもしれない。  ドル円は売りが優勢となり110円台前半に下落。きょうのドル円は日銀の決定会合に絡んでめまぐるしい動きとなった。黒田総裁の会見は慎重姿勢を強調したことから円安が強まり一時111円台に上昇。会見は予想通りであったとは思われるが、出口戦略のヒントが何一つ垣間見られなかったことで、ショートカバーが強まった模様。  しかし、いまのドル円の地合いを象徴しているのか、111円台に入ると戻り売りも断続的に出る中、ロンドン時間に入って失速している。111円台ではマクロ系や短期筋の売りが上値を抑えていたようだ。NY時間に入るとドル安の動きから、再び110円台前半まで下落したが、クロス円の上げなどがサポートし110円台はかろうじて維持された状況。  日銀に絡んだ目まぐるしい動きも結局、ドル円は下値模索を続けており、110円割れを視野に入れている。ただ、110.20円から110円ちょうどにかけては買いオーダーも並んでいる模様。  一方、ユーロドルやポンドドルはロンドンフィキシングにかけて買い戻しが強まった。ユーロドルは一時1.23ドル台、ポンドドルは1.40ドル台に上昇。今週のECB理事会を控える中、ユーロドルは1.23ドル付近にはロングポジションのヘッジ売りも観測され、フィキシングを過ぎると一旦伸び悩む動きも見せたものの底堅さは堅持している。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美