【NY市場】米雇用統計は予想下回るも方向感は出ず ドル円は一時108円台

 きょうのNY為替市場、朝方発表になった米雇用統計を受けてドル買い強まる場面も見られた。ただ、米雇用統計自体は予想を下回る内容となっていた。非農業部門雇用者数(NFP)は16.4万人増となり予想を下回った。一方で失業率は3.9%と2000年12月以来の4%を下回っており完全雇用に接近している。そして、最注目の平均時給は前年比2.6%とこちらも予想を下回った。  発表直後はドル売りが強まり、ドル円も108.65円付近まで一気に下落したが、売りが一巡すると米国債利回りや米株の上昇と伴に買い戻されている。  NFPは予想こそ下回ったものの、前回分の上方修正を考慮するとさほど弱くはない。また、平均時給も予想こそ下回ったものの、FRBの利上げ期待を後退させるほどの弱い内容ではない。上下動はあったものの方向感は出なかった。  ドル円は一旦109.25円付近まで買い戻されていたが、上値は重く108円台に再び値を落とす場面も見られた。特段の売り材料は見当たらなかったものの、今週のFOMCや米雇用統計、そして、米中通商協議を通過して、ロング勢の利益確定売りも入っているのかもしれない。また、米中通商協議は未解決で終了したが、トランプ大統領がまた、何らかの行動を起こして来る可能性もあり警戒される。  ユーロドルは1.19ドル台は維持したものの、一時1.1910ドル付近まで下落した。下値ではショートカバーも出ているようだが、この2日間の動きを見た限りでは上値は重くなっていると言わざるを得ない。米雇用統計発表直後もそうだったが、1.20ドル台の回復を何度も試すものの上値を拒まれている。1.20ドルちょうど付近に強い上値レジスタンスが形成されつつあるようだ。ドル買いはもちろんだが、それ以上に欧州通貨の売りが強まっている印象が強い。  ポンド円は一時147円割れを試す動きも見られたものの、147円台は維持されている。ただ、依然としてリバウンドの気配は全く見られていない。ポンド自体の売りが止まらず、ポンド円も下値模索となっている。過熱感もまだ許容範囲でもあり、3月の年初来安値145円ちょうど付近を視野に入れた動きが続いている。  来週は英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されているが、このところ発表になっている指標に弱い内容が相次いでいることから、当初高まっていた利上げは見送られるものと見られている。同時に四半期インフレ報告も発表になるが、成長とインフレ見通しを下方修正してくる可能性もありそうだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美