【NY市場】米株失速もドル円は200日線付近を堅持

 きょうのNY為替市場はドル買いが強まり、ドル円も一時110円台半ばまで上昇した。トランプ大統領が「中国投資制限で最も厳しい措置は取らないと決定した」とツイートしたことで雰囲気が一変した。市場では、米政府が中国への投資規制に対して予想より緩和的なアプローチをとるのではとの期待感が高まったようだ。  ただ、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が「トランプ大統領は中国に対して姿勢を緩めていない」との発言もあり、次第に米株式市場が戻り売りに押される中、ドル円も伸び悩む展開が見られた。  ドル円は短期筋のショート勢が敗走した模様で、前日に上値を拒んでいた200日線を回復し一時110.50円付近まで上昇。しかし、米株の上値が重いことから、その後は200日線付近に伸び悩んだ。200日線の水準を維持できるか明日以降の動きが注目されるが、目先のポイントとしては今月高値の110.85/90円水準が意識される。  ユーロドルは戻り売りが強まり1.15ドル台に下落。前日に下回った21日線の水準を下放れる展開が見られており、チャート的には下降トレンド継続の兆候を見せている。見切売りが加速し、一時1.1540ドルまで下落した。  政治リスクは米国の貿易問題だけではない。ドイツもそのリスクにさらされている。明日はEU首脳会談が予定されており難民・移民問題が協議される予定だが、その結果次第ではメルケル政権が不安定化するリスクも警戒される。  ポンドも戻り売りが強まり、ポンドドルは1.31ドル台前半まで下落。ユーロと伴にポンドも売りが強まった格好だが、日足チャートは21日線手前で反転しており、下降トレンドが続いている兆候を見せている。目先は年初来安値の1.31ドルちょうど付近が意識。  短期金融市場での8月の利上げ期待はやや低下しているものの、68%付近で推移しており依然として利上げ期待は根強い。しかし、EU離脱交渉の行方が不透明なことや、メイ政権へのリスクも意識される中、ポンドの買い戻しには慎重なようだ。ポンド円も売りが強まっており144円台半ばまで下落。目先は直近安値の144.30円が下値サポート水準として意識される。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美