【NY市場】米政府機関閉鎖のリスク警戒の中、ドル高・円高が優勢

 きょうのNY為替市場は米政府機関閉鎖のリスクを警戒して神経質な展開も見られた中、ドル高・円高の動きが優勢となった。きのう下院は2月16日までのつなぎ予算を可決したが、上院は難航している模様。民主党が法案を拒否できるだけの票を確保したとの報道もあり情勢は緊迫している。  シューマー上院民主院内総務とトランプ大統領がホワイトハウスで会談を行った。シューマー議員は、進展は見られたものの協議はなお継続していると述べていたが、その発言を受けて下落していたダウ平均は前日付近まで戻している。終盤には為替市場も期待感からドル買いの反応も見られていた。  ドル円は売りが優勢となり、一時110.50円付近まで下落。ドル高よりも円高が勝っていた格好。しかし、その水準は強いサポートとなっている模様で、終盤には110.80円付近まで下げ渋った。  前日のドル円は111.45円付近まで戻し、リバウンド相場に回帰するか注目されたが、きょうの動きを見た限りにおいては、111円台を維持できずに失速している格好となっており、再び下値模索の様相も見せている。この場合、110円割れを試す可能性が警戒される動きではある。  一方、ユーロは戻り売りが強まり、ユーロドルは1.22ドル台前半まで値を落とした。ユーロ円の下げが圧迫した面もあったようだ。ユーロ円は135円台前半まで下落。  きょうは一時1.2295ドルまで上昇していたが、1.23ドルに再び拒まれた格好となっている。年初から快進撃を続けてきたユーロだが、ここに来て一服感が出ているのかもしれない。目先のユーロの重要イベントは来週のECB理事会であろう。特にガイダンスには変更はないと見られている。しかし、ドラギ総裁の会見がこれまで通り慎重姿勢を強調するようであれば、ユーロは調整が入るリスクも警戒される。景気自体は好調だが、足元のインフレはまだ目標に向かう気配まではまだ見せていない。  ドラギ総裁の会見でユーロに関して何らかの言及があるかも注目されるところではある。今週はECB幹部から直近のユーロ高をけん制する発言が相次いでいた。ただ、一部からは実効為替レートでのユーロ高は緩やかな上げに留まっており、ECBが警戒を強めるレベルにはまだ達していないとの指摘も聞かれる。貿易量の多い対ポンドでは上昇していないためであろう。いずれにしろ、来週のECB理事会は注目だ。  ユーロと伴にポンドも戻り売りが強まり、ポンドドルは一時1.3840ドル近辺まで値を落とした。ポンド円も153円台前半まで下落。このところ、EU離脱交渉への楽観的な見方からポンドは買い戻しが強まっている。ただ、市場の一部からは通商交渉は何も進展を見せておらず現時点で楽観的な見方をするのは禁物との指摘も聞かれる。  また、この日は12月の英小売売上高が発表になっていたが、予想を下回る数字が見られていた。直近の指標はまちまちな内容が多く、景気拡大を強く示す内容までは見られていない。これらからもし、為替市場がドル高の流れに戻せば、真っ先に売られるのはポンドと指摘も聞かれる。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美