【NY市場】米国債利回り低下でドル円に利益確定売り 一時110.60円付近

 きょうのNY為替市場、ドル円は利益確定売りに押されている。一時110.60円近辺まで下落。ロンドン時間には111円台に上昇していたものの、戻り待ちの売りも多く、滞空時間は短かった。主な米指標の発表もない中、きょうは米国債も利益確定に押され利回りが低下する中、ドル円も追随した動きをした模様。  米10年債利回りは3.12%まで上昇していたが、NY時間には3.05%台まで一時押し戻された。4-6月の米経済は好調との見方から、インフレや利上げ期待が高まり、更にはトランプ大統領の減税など財政拡大策から発行増への警戒感も強まった中、米国債利回りは上昇した。それと伴にドルも買戻しが強まり、ドル円を心理的節目の110円より上に押し上げた。  きょうは低下しているものの、米国債利回り上昇は終了との見方は少なく、10年債で3.25%までの上げを見込んでいる向きも多い。きょうはあくまで一服と見られている模様。目先の下値サポートとしては110.45円近辺が意識される。  ユーロドルは下値模索が続き、きょうは1.1750ドル近辺まで一時下落。今週の水曜日につけた安値1.1765ドル水準を下回っている。目先の下値ターゲットとしては12月安値の1.1720ドル付近が意識される。  きょうは米国債利回りは下げているものの、欧州通貨安が続いておりユーロは下値模索が続いている。対円でもきょうは下落しユーロ円は130円台前半に下落。  イタリア債の下落(利回り上昇)や新興国通貨の下げがユーロドルを圧迫しているとの指摘も聞かれる。イタリアの「五つ星運動」と「同盟」のポピュリスト政党の2党が連立協議で合意したと伝わった。ECBに対する2500億ユーロの債務減免要求は合意から削除されたようだが、緊縮財政路線を放棄し、減税など積極財政への政策変更が盛り込まれている。財政悪化への懸念からイタリア債は売られているようだ。  新興国の中銀から通貨防衛の金融政策が相次いで発表されているものの、新興国通貨は下げが続いている。そのような中、新興国の中銀が断続的にユーロの売りを出しているとの観測も聞かれる。  ポンドも軟調。ポンド円は149円台前半まで下落し、149.40円付近に来ている200日線を下回る展開が見られている。ただ、下値を試す雰囲気にはない。ポンドに関しては五分五分ながら、8月の利上げ期待は根強い。前回の英中銀金融政策委員会(MPC)でも利上げを主張していた理事が2名いた。カーニー総裁も年内の利上げの可能性を温存している。利上げを後押しする指標待ちといった状況だが、来週は英消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美