【NY市場】株高でドル円は底堅い展開 FOMC議事録の反応は一時的

 きょうのNY為替市場、ドル円は底堅い展開。ロンドン時間に買い戻しが優勢となり、110円台前半から半ばに水準を戻した。株高もあってドル円は底堅い展開が見られたものの、きょうはドル自体の上値が重く111円台を試す動きまでは見られていない。110.70円付近に上値を止められた格好。  貿易問題が引き続き圧迫しており、米通商代表部(USTR)は対中制裁関税の第1弾を米東部時間6日午前0時1分に発動することを確認したと伝わっている。米国の対中強硬姿勢に変化はないようだが、一方で対EUとは緊張が緩和しつつある兆候も見せている。  ドイツのメルケル首相は米国からの輸入車に対する関税を引き下げることに支持を表明した。在独の米大使がドイツの自動はメーカーのトップと会談しており、EUが米輸入車に対する関税を放棄するのであれば、トランプ大統領もEUからの輸入車に対する関税を放棄する可能性があると述べたとの報道も伝わっている。米国とEUとの間で何らかの妥協が図られるのではとの期待感も出ているようだ。  午後に入ってFOMC議事録が発表になり、貿易政策を巡るリスクが強まったと大半が指摘しいたことが明らかとなった。これを受け米株式市場でダウ平均が伸び悩んだことから、ドル円も値を落とす場面が見られたものの、一時的な動きに留まっている。  また、NY時間に入って伸び悩んだものの、きょうはユーロ高が目立った。ブルームバーグが関係筋の話として、ECB理事の一部からは、市場が来年末まで利上げがないとの見方に不安を感じており、来年の9月か10月には利上げの可能性があると伝えていた。それを受けユーロ買いが優勢となっていた中、ロンドン時間にはイタリアのトリア財務相がユーロ離脱を誰も望んでいないとの発言が伝わるとその勢いが加速した。市場では来年9月の利上げ確率を80%程度まで高めている。  ユーロドルは1.1720ドル近辺まで上昇したものの、午後に発表になったFOMC議事録で欧州経済への下振れリスクを指摘していたことから、一時1.1675ドル近辺まで伸び悩んだ。ただ、ユーロドルはきょうの上げで21日線を上回ってきている。チャートの形状もリバウンドの気配を見せており、明日以降の動きが注目される展開ではある。     ポンドはNY時間に入って急速に戻り売りに押された。ロンドン時間にはカーニー英中銀総裁の8月利上げに前向きとも取れる発言でポンドは買いが強まり、ポンドドルは1.3275ドル付近まで上昇していた。しかし、メイ英首相のEU離脱後の税関手続きに関する新提案に関して、ドイツが実行不可能と見ていることが伝わるとロンドン時間の上げを失っている。メイ首相は完全な内容は伏せているが、その計画に関しては、デービスEU離脱担当相も難色を示しているようだ。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美