【NY市場】株安定化の兆候も出始める ただ、反応はドル売り

 きょうのNY為替市場はドル売りが強まり、ドル円は106円台に再び下落した。この日の最大の注目は米消費者物価指数(CPI)だったが、コア指数が前年比1.8%と予想を上回る内容となった。発表直後はドル買いの反応も見られ、米国債利回りも上昇するなど、このところ強まっている米インフレ警戒を後押しする内容となった。  しかし、それを受けて始まった米株式市場が、寄り付きこそ売りが先行したものの、売り一巡後は急速に下げ渋る動きを見せ、ダウ、ナスダックともプラス圏に浮上している。ダウ平均は一時285ドル高まで上昇。  IT・ハイテク株から買い戻しが入り、それが銀行株に広がる動きとなり、インフレ警戒をきっかけに調整売りを強めていた株式市場においては、安定化に向けてのポジティブな兆候が出始めている期待もうかがわせる展開。恐怖指数として知られるVIX指数は大きく低下し20を下回っている。  ただ、為替市場は年初からの流れに戻そうとしているのか、反応はドル売りとなっている。米財政赤字や金利上昇による成長への影響のほか、スタグフレーションを指摘する向きも出ている。しかし、その判断はかなり時期尚早と思われる。  ドル円は106円台に再び下落し、ストップを巻き込んで一時106.70円付近まで下げ幅を拡大。ただ、円買いの流れは見られず、ユーロ円やポンド円はしっかりとした展開となった。きょうの下げでRSIは30付近まで下げており、下げ過ぎ感も高まっている。  ユーロドルは買い戻しが加速し1.24ドル台を回復。一時1.2465ドル付近まで上昇している。きょうの上げで21日線を完全に突破しており、上値期待を再び高めている。年初来高値の1.25ドル台を再び試すか注目の動きとなっている。  一方、きょうはポンドの買い戻しが目立ち、ポンドドルは一時1.40ドル台を回復する場面も見られた。特にポンド固有の材料はなくドル安が主因だが、このところEU離脱交渉への不透明感も台頭する中、ポンドは上値が重い展開となっていたことから反動が出ていたものと思われる。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美