【NY市場】株の落ち着き受け円売り・ドル買い続く ドル円はゴールデンクロスを示現へ

 きょうのNY為替市場は米中貿易戦争への懸念が一旦緩んでおり、株式市場も冷静さを取り戻す中、円安のみならずドル買いの動きも出ている。  ドル円は107円台を固める動きが見られ、107.50円付近まで上昇。NY開始前には107円ちょうど付近での振幅に終始していたが、米株式市場の上昇を確認して再び買いが入っている。  きょうの上げで21日線を上放れる展開が見られており、10日線と21日線はゴールデンクロスを示現しそうだ。1月初めにデットクロスを示現して以来、下げトレンドが3ヵ月以上続いてたが、ようやくリバウンドの兆しも見え始めている。明日は米雇用統計やパウエルFRB議長の講演が予定されているが、イベントリスクを通過して流れを持続できるか注目の展開となってきた。  米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が18.5万件が見込まれている。前回が31万人増と予想以上に高い増加を示したことから今回は反動が出ると見込んでいる模様。ただ、市場の関心がインフレの動向に集まる中、注目は平均時給であろう。前年比2.7%、前月比で0.3%が見込まれている。  午後にはパウエルFRB議長の経済見通しに関する講演が予定されているが、議長のスタンスがいまひとつ掴みにくい中、今回も消化不良の内容になる可能性も留意される。どちらかと言えば、米雇用統計次第で流れが決まりそうな可能性もありそうだ。  一方、ユーロドルは1.22ドル台前半に下落。米雇用統計を控えたポジション調整も出ているものと見られ、歴史的水準に積み上がっているユーロロングを解消する動きが出ているようだ。ユーロドルは2月以降、概ね1.22ドルから1.25ドルの間を上下動している。きょうは、そのレンジの下限に接近しており動向が注目される。  一部からはドルの短期金利の上昇が続いている一方で、ユーロの短期金利はなおマイナス圏で推移しており、ユーロを買いづらくしているとの指摘も聞かれる。更にきょうは、ユーロ圏の小売売上高が発表になっていたが、予想を下回っていた。2月以降発表になっているユーロ圏の経済指標に冴えない内容が多くなってきていることも、ユーロへのモメンタムを低下させている模様。  ポンドドルも戻り売りが優勢となり、心理的節目の1.40ドルを割り込んだ。ストップを巻き込んで一時1.3965ドル付近まで下落。1.40ドル台前半に来ている21日線もきょうは下回っている。  反応は限定的だったが、この日発表になった3月の英サービス業PMIは51.7と予想を大きく下回り、16年3月以来の水準に低下した。悪天候や季節外れの大雪が個人消費に影響した模様。今回の指標を受けて、1-3月期の英GDPは前期比で0.3%増になるとの予想も出ている。前回の0.4%増からは鈍化。ただ、英中銀の利上げ期待に変化はなく、5月の利上げ確率を80%程度で織り込んでいる。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美