【NY市場】平均時給は予想下回るもドル円は買いの流れ維持

 きょうのNY為替市場、この日発表になった11月の米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)は22.8万人増と予想を上回ったものの、市場が関心を傾けている平均時給は前年比2.5%と予想を下回る内容となった。前回分も下方修正されている。  発表直後は売買交錯となったが、年末に向けたドルショートのポジション調整が進んだのか、平均時給の結果をもとに次第にドルは戻り売りが優勢となった。しかし、市場が落ち着いてくると、米株が好調だったこともあり次第にドルは買戻されていた。  今回の米雇用統計から来週のFOMCを占うと、利上げについては変更はないと見るが、注目のFOMCメンバーの来年の金利見通し(ドット・プロット)に関しては9月同様に、年3回となる可能性が高いものと思われる。少なくとも年4回との強気な見方はないと予想される。今回の平均時給の結果は決して弱い内容ではないが、インフレがFRBの目標に向かい始めている兆候は見て取れない。  ドル円は米雇用統計後に売りが優勢となり、113円台半ばから113.15円付近まで値を落とした。ただ、米株式市場の堅調な推移がサポートし下げを取り戻す展開。113.50円から上の抵抗は強かったが、下値も底堅い印象だ。  一方、ユーロはNY時間に入って買い戻されている。米雇用統計を通過してもなおドル高の流れは続いているが、ユーロドルは下げが一服。円やポンドなど対クロスでの上げがサポートしている模様。特に対ポンドでの買い戻しがフォローとなっているようだ。  きょうは一時1.1730ドル付近まで下落していた。今週はドル買戻しの流れからユーロドルは売りが続いているが、来年にかけての見通しを考慮すれば、やや一服感も出てきているのかもしれない。  ポンドは売り優勢。ポンドドルは一時1.3350ドル付近まで下落している。きょうは英国とEUが離脱交渉でようやく合意した。難関となっていたアイルランドの国境問題も厳格な国境を設けないことで合意。負担金に関しては具体的な金額は示されなかったものの、500億ユーロをやや下回る水準で決着しそうだ。  ただ、ポンドは材料出尽くし感からの売りの反応となっている。あくまで第1フェーズが終了しただけで、本番は第2フェーズの通商交渉だ。当局者からは、交渉は第1フェーズ以上に時間がかかる可能性も指摘されており、果たして交渉期限の2019年3月末までに終了するのか、市場は不透明感を強めている。  この日のポンドドルは1.35ドル台まで一時上昇していたが、もともと合意した場合の上値目標は1.35ドルに設定していた向きも多かった。そのことから達成感も出ていたのかもしれない。なお、ポンド円も一時151.65円近辺まで下落している。   minkabu PRESS編集部 野沢卓美