【NY市場】ドル高・円高が優勢 ドル円は一時112.35円付近まで下落

 きょうのNY為替市場は前日に引き続きドル高・円高の動きが優勢となった。ドル円はNY時間に入って再び売りが強まり、一時112.35円付近まで下落している。ただ、その後は米株が堅調に推移したことや、米10年債利回りが上昇したことから下げ渋った。  ドル高が優勢なものの、それ以上に円高の動きがドル円を圧迫している状況に変化はない。年初の1月2日の安値が112.05円付近にあるが、目先の下値サポートとして意識される。  きょうは日銀の超長期ゾーンのオペ減額をきっかけに円高が強まった格好だが、日銀が出口戦略に動き始めたと考えている市場関係者は少ないであろう。直近の全国消費者物価指数(CPI)からは、それは考えづらく、きのうからの円高の地合いが敏感に反応させたものと思われる。  しかし、今年も景気拡大が期待される中、世界的な低インフレ是正から、各国中銀の出口戦略への本格転換も同時に期待されている。出口戦略という点ではFRBが最も先行しているが、その分余地も小さい。ECBも今月から資産購入額を縮小するなど一足先に出口戦略に舵を切っている。  日銀が最も遅れている格好となっているが、その分、日銀の出口戦略は今年の隠れたテーマとも言え、市場も敏感に感じ取ったのかもしれない。  ユーロドルはNY時間に入って下げが一服したものの、戻りは鈍く1.19ド台前半での値動きとなった。ドル高、円高の動きがユーロの利益確定売りを強めており、きょうで3日続落となる。ただ、上値トレンドが終了したと見ている者は少なく、あくまで調整の範囲で1.19ドルちょうど付近に来ている21日線を軸に押し目買いを推奨する向きもいるようだ。長期スタンスの投資家にとっては絶好の買い場が訪れつつあるとの指摘も聞かれる。  12月のECB理事会ではユーロ高への強い懸念は示されなかった。一部からは今月25日に今年初のECB理事会が開催されるが、そこでも同様のスタンスをドラギ総裁がとるようであれば再度、直近高値の1.2090ドルを目指すとの見方もあるようだ。  ポンドも利益確定売り。ドル高・円高の動きの影響が大半だが、英小売指標やメイ首相の内閣改造もポンドの重しとなっていた模様。東京時間の朝方に発表になっていたBRC既存店売上高で非食品部門の売上高が大幅に減少しており、食品価格の上昇が英個人消費に悪影響を及ぼしていることが示された。  また、メイ首相の内閣改造で2人の閣僚が別の役職を打診されたもののそれを拒否し1人は辞任している。EU離脱交渉に関して与党内でも対立がある中、メイ首相の政権運営への不安感は依然として完全払拭されていない。  ポンド円は一時151.95円付近まで下落する場面も見られ下値警戒感が強まっているが、21日線が151.70円付近に来ており、目先の下値メドとして意識される。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美