【NY市場】ドル買いの流れ続く ドル円は111円台を試しそうな気配

 きょうのNY為替市場、NY時間に入って一服したものの、ドル買いの流れが続いている。米10年債利回りはきょうも上昇の一方で、2年債など短期ゾーンの利回りは低下。イールドカーブのスティープ化の動きも見られドルをサポートしていた模様。中銀の為替防衛策にもかかわらず新興国通貨が下落していたこともドルを下支えした。  ドル円は伸び悩む動きも見せたものの本日高値圏を堅持している。東京時間にはヘッジ売りも出て伸び悩んでいたものの、ロンドン時間になって再び買いが強まった。上値メドとなっていた今週高値の110.45円水準を突破してきたことで勢いづいているようだ。111円台を試しそうな気配だ。  反応は限定的だったが、この日発表になったフィラデルフィア連銀景気指数は予想外の強い内容となっていた。米製造業の景況感は力強くFRBの利上げ期待は根強い。一方、明日は4月の全国消費者物価が発表される。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコア指数は前年比0.4%が予想されている。4月は一部商品で値上げの動きもあったものの、全体ではインフレ進行は確認できず、依然として日銀の目標に向かう気配までは見せていない。今週発表になったGDPも予想以上のマイナス成長となる中、出口戦略の議論はほど遠いようだ。日米の金融政策格差の乖離は拡大している。  ユーロドルは下値模索が続いている。ロンドン時間には一時、1.1780ドル近辺まで下落した。NY時間に入って1.18ドル台に戻す場面も見られたものの上値は重い。短期筋のショートカバーをファンド勢の戻り売りが上値を抑えているようだ。上値ではファンド勢の戻り売りオーダーが断続的に入っているとの観測も聞かれる。  イタリアの「五つ星運動」と「同盟」のポピュリスト政党の2党が連立協議で合意したと伝わった。ECBに対する2500億ユーロの債務減免は合意から削除されたようだ。しかし、EUに対して再考を求める姿勢は盛り込まれている。今後、ユーロへの影響がどのように出るか注意を払う必要がありそうだが、いまのところはユーロ相場は冷静に受け止めているようだ。  目先は今週安値の1.1765ドル付近と、その下は12月安値の1.17ドル台前半が意識される。  一方、ポンドドルもNY時間に入って下げ渋ったものの、1.35ドル台に入ると戻り売り圧力が強まる状況。アイルランド国境問題の打開策のため、メイ英首相の関税同盟にしばらく残留との提案が伝わっていたが、EU側は消極的な姿勢を示しているとの報道も流れていた。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美