【NY市場】ドル円は200日線回復 米中問題のリスク回避一服

 きょうのNY為替市場は米中貿易問題からのリスク回避の雰囲気が一服しておりドル売りが優勢となった。一方で円買いの動きも一服したことからドル円は買い戻しが優勢となった。  ドル円は110円台を回復。NY時間に入って何度か売りが強まったものの下値での買いも断続的に入り、110円台を維持している。序盤に109円台に値を落とす場面が見られたが、パウエルFRB議長が「漸進的な利上げを継続する論拠強い」と述べていたこともドル円をサポートした。  前日同様に株式市場にらみの展開だったが、ダウ平均は下落したものの、ナスダックやS&P500は反発しており、いまのところ米中貿易問題を更に発展させる気配は出ていない。  前半のドル円は110.25円付近に来ていた200日線が上値抵抗となっていたが、後半になってストップを巻き込んで突破した。一時110.45円付近まで上昇。  ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが出て、1.15ドル台後半まで戻した。きょうもロンドン時間の序盤に1.1550水準を割り込む場面が見られたもののサポートされている。ユーロ自体の買い材料はなく、米中貿易問題への懸念一服によるドル売りがユーロドルをサポートしたようだ。  ただ、ECBは来年夏まで利上げをしないことをコミットしており、FRBとの金融政策の格差がこの先もしばらく拡大し続けることが見込まれることから、ユーロドルの下値を見込む声は根強い。ユーロドルも1.16ドル台には慎重になっている模様。ポルトガルのシントラでECBのフォーラムが開催されており、ドラギECB総裁をはじめ、パウエルFRB議長や黒田日銀総裁の発言が伝わっていたが、特にユーロへの反応は限定的だった。  ポンドは上に往って来いの展開。NY時間の序盤には英下院が上院が提案したEU離脱法案修正案を否決したことでポンド買いが強まった。修正案はEU離脱交渉においてメイ首相の手足を縛る内容で首相は拒否の姿勢を示していたが、今回もメイ首相による与党・保守党内の説得が奏功した模様。ポンドドルは1.32ドル台に上昇したが、維持できていない。  明日は英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。政策は据え置きが濃厚だが、声明などで8月のヒントが示されるか注目される。このところの英経済指標は第1四半期の減速から回復の兆しも示す内容も発表されている。しかし、実際のところは、まちまちというのが実際のところ。市場もその状況を反映して8月利上げの確率は50%程度で推移している。ひとまず明日決着が付きそうだが、いずれにしろポンドは動きそうな気配もある。 【訂正】  前日お伝えした概況の中で、米国の中国からの輸入は3600億ドル程度とお伝えしましたが、対中赤字の間違いでした。お詫びして訂正致します。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美