【NY市場】ドル円は108.75円近辺まで上げ拡大 重要なポイントに差し掛かる

 きょうのNY為替市場は先週からのドル買いの流れが続いている。きょうも注目は米国債で、イールドカーブのフラット化の修正が見られている中、米10年債利回りの上昇と伴にドル買い戻しが強まっている格好。  米10年債利回りはロンドン時間に一時2.99%台まで上昇し、大きな心理的節目となっている3%目前まで上昇していた。NY時間に入ると3%目前に利益確定の動きも出ており、利回りは上げ幅を縮小しているもののドル買いの流れは継続。  ドル円は108.75円近辺まで上げ幅を伸ばしている。108円台回復は2月13日以来。米10年債利回りが3%に接近したことでドル円も今後の動向を見極める重要なポイントに差し掛かっているとも言え、ここからの更なる上値追いには慎重さも必要そうだ。  100日線が109円ちょうど付近に来ているほか、フィボナッチ50%戻しの水準もその付近にあり、109円台を回復できるか目先は注目される。  なお、先週はドル円の上昇にもかかわらず、クロス円は売りが強まっていた。ロング勢のストップが連発していたものと見られるが、きょうはユーロ円もポンド円も買戻しが見られており、本来の円相場の流れに戻っている。  ユーロドルは売りが優勢となっており1.22ドル台前半まで下落している。先週は「ECBは第1四半期の景気鈍化が続くかどうか判断するため、量的緩和(QE)終了の示唆は7月の理事会まで待つ方向に傾いている」との報道も伝わっていたが、ここに来てECBへの強気な見方はやや緩んでいる模様。  ただ、一部からは上記の報道に否定的な見解も出ており、6月にはECBは出口戦略の時期を示唆するとの見方も聞かれている。今週はECB理事会が予定されている。政策変更は何も無さそうだが、その辺に関して何らかのヒントが出るか注目される  きょうの下げで2月以降、続いている1.22ドルから1.25ドルのレンジ下限に接近して来た。市場ではここからの下げに否定的な見解も聞かれるものの、依然として上値の重い展開は続いている。  なお、きょうは3月の米中古住宅販売件数が発表となっており2ヵ月連続で増加した。1月にはやや鈍化傾向も見られ不透明感も出ていたが、住宅ローン金利や価格が上昇するなか、米住宅市場は底堅さを堅持していることが示された。  ポンドドルも売りに押されており、1.39ドル台前半まで下げ幅を拡大。ただ、ポンド円はドル円の上昇がサポートし151円台半ばで推移。メイ英首相がEUの関税同盟離脱の公約を守らないとの臆測が与党内で広がっている。メイ首相のEU離脱方針は下院で否決される見通しのため、EU関税同盟への残留を首相は受け入れざるを得なくなるかもしれないと側近らは考えている。  そうなればジョンソン外相などEU離脱強硬派から首相交代を狙う動きが表面化し、メイ政権が不安定になるリスクも警戒される。ただ、関税同盟残留であれば基本的にはポンド買い材料ではある。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美