【NY市場】ドル円は底堅い動き続ける 落ち着き取り戻しつつもなお不安定

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となった。ただ、焦点となっている株式市場ではダウ平均が引け間際に戻り売りに押され反落している。落ち着きは取り戻しつつあるものの、市場はなお不安定。  ただ、いずれ株式市場は調整を終了し再び上値を目指すと見ている向きは多い。そのような中、株式市場が落ち着いた後の為替市場のシナリオを想定すると、一旦ドル高と見ている向きが多いのかもしれない。  先週の米雇用統計の発表以降、インフレ警戒が市場に強まっている。米国債も長年続いた強気相場(利回り低下)が終了したとの見方も優勢で、ドルにとっては追い風となる。  今回の世界同時株安でFRBが利上げに慎重になるのではとの見方も出ているが、ダドリーNY連銀総裁は「株下落はまだ中央銀行が重視する話ではない」と述べており、その見方を否定した。  午後になって米上院指導部が2年間の予算を超党派で合意したとのニュースが流れた。明日がつなぎ予算の期限だが、米下院は3月23日までのつなぎ予算で合意していた。ポジティブなニュースではあるが、米国債利回りが上昇を加速させ、米株が伸び悩んだことで、為替市場では円高の反応も見られていた。  ドル円は109.70円付近まで一時上昇。東京時間には円高が強まり108円台に下落する場面も見られた。前日の米株高にもかかわらず、日経平均の戻りが鈍かったことがリスク回避の雰囲気を呼び込んでいた模様。ただ、NY時間に入ると米株が引け間際まではプラス圏で推移していたことから、ドル円も買い安心感が出ていたようだ。  一方、ユーロドルは利益確定売りが強まり1月24日以来の1.22ドル台半ばまで下落。前日はNY時間の後半に買い戻しが強まり1.24ドル台を回復していた。しかし、1.24ドル台での戻り売りが断続的に出る中、維持できずにロング勢も一旦見切売りを出した模様。  きょうはドイツのメルケル首相が膠着を打開し、野党第1党の社会民主党(SPD)との連立協定で合意に達したとのニュースが流れた。ただ、ユーロの反応は全くと言ってよいほどなかった。事前に予想されていたことではあったが、ユーロへのモメンタムが次第に後退している様子もうかがえる光景ではある。本日の21日線は1.23ドルちょうど付近に来ていたが、その水準を下回っており、明日以降の動きが注目される。  ポンドも戻り売りが続き、ポンドドルは一時1.3850ドル付近まで下落。明日は英中銀金融政策委員会(MPC)と四半期インフレ報告の発表、いわゆるスーパーサーズデーが予定されている。見方が分かれており、今月発表の英PMIが予想を下回る内容が相次いだことで慎重な内容になるのではとの見方の一方で、年内の利上げを示唆したタカ派な内容との見方も出ている。  現在は5月利上げが焦点になっており、市場は利上げ確率を半々で見ている。インフレ報告に関しては、成長見通しは上方修正してくる可能性もあるが、インフレ見通しに関しては、直近のポンド高もあり下方修正も留意される。  なお、先ほどNZ中銀が声明を発表し、インフレ目標達成時期を延期するなどハト派色の強い声明だったことから、NZドルは売りが強まった。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美