【NY市場】ドラギ会見と原油安でドル高 関税に署名も同盟国には寛容

 きょうのNY為替市場はドル買いが優勢となっている。きょうのECB理事会後のドラギ総裁の会見がドル高に酸素を吹き込んだのかもしれない。大方の予想通り政策は据え置かれた。注目は声明だったが、「経済見通しや金融システムが悪化した場合は、資産購入の規模または期間、もしくはその両方を拡大の用意」という部分のパラグラフが、今回はそっくり削除されている。  出口線略に一歩踏み込んだ印象もありユーロドルも買いの反応を見せたが、ドラギ総裁の会見やスタッフ見通しが発表されると急速に反転している。2019年のインフレ見通しが下方修正されたほか、総裁の会見も貿易への懸念も示すなど慎重姿勢を滲ます内容ではあった。ユーロドルの急速な下げが全体にドル買いを呼び込んだようにも思われる。  また、商品市場で原油相場が急速に下落し一時60ドルを割り込んだ。この動きもドル買いを刺激した面も。  終盤になってトランプ大統領が関税の大統領令に署名。カナダやメキシコが適用除外となったほか、他の軍事同盟国も適用除外を検討としている。個別の国々への修正にオープンともしており、ネガティブな反応は見せていない。USTRとの交渉次第だが、日本は適用除外になる可能性が十分ありか。主ターゲットは中国の模様。  ドル円は106円台前半での振幅が続いた。ドル買いが下値を支えているものの、米株の上値が重く、米国債利回りも下げていることから上値追いの動きまでは出ていない。明日には米雇用統計を控えており、様子見気分も出ているようだ。ドル円の目先の上値レジスタンスとしては、今週高値の106.40円付近が意識される。  ユーロドルの戻り売りが加速し、1.23ドル台前半まで下落。21日線が1.2330ドル付近に来ているが、その水準を下回っている。1.22ドル割れを再び試しに行くか、明日以降の動きが注目される。  ポンドの売りが加速しており、ポンドドルは一時1.37ドル台に下落し、ポンド円も瞬間的に146.35円付近まで下落する場面が見られた。一部報道が英当局者の話として、年内のEU離脱交渉の合意は難しく、来年1月が現実的との見方が伝わっていた。EU側の首席交渉官のバルニエ氏は10月がデットラインとの見方を示している。来年3月には合意の有無にかかわらず英国はEUを離脱する。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美