【NY市場】タカ派なFOMCも中国への関税適用の報道でドル失速

 きょうのNY為替市場、午後になって発表になったFOMCがタカ派な内容だったことから発表直後はドル買いが強まった。大方の予想通り0.25%の利上げを実施してきた。これ自体は既に織り込み済みだが、最注目だったFOMCメンバーの金利見通しで、年内あと2回の利上げに上方修正されていた。  貿易問題など不透明な要素も抱えていることから、FRBは慎重との見方も少なくなかったことから、ドルにとってはポジティブ・サプライズとなった模様。  しかし、その後にドルは失速している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が、米政府は適用が猶予されていた中国への関税措置を早ければ金曜日にも実施する意向と伝わったことがドルの戻り売りを強めた。猶予期間の満期を向かえる中、トランプ大統領の承認待ちの状況になっているという。  ドル円はFOMC発表直後に買いが強まり一時、110.85円付近まで上昇した。しかし、その後の中国への関税措置の報道で一気に戻り売りが強まり、FOMC発表直前の水準より下に下落。上に往って来いの展開となった。いずれにしろ、今回のFOMCを通過して、110.20円近辺に来ている200日線の水準を維持できるか、明日以降の動きが注目される。  一方、ユーロドルはFOMC発表直後に1.17ドル台前半まで下落。その後は買い戻しが強まり1.18ドルちょうど付近まで戻す下に往って来いの展開となった。ユーロに関しては明日のECB理事会が要注目。今回は量的緩和(QE)終了が議論されるものと期待されている。しかし、今回は現在の資産購入プログラムが終了する9月よりあとの具体策までは発表されないとの見方が多い。発表は7月になると見られている。ただ、声明やドラギ総裁の会見で何らかのヒントが示されるか注目しているようだ。  9月よりあとの資産購入については、購入ペースを現在の月間300億ユーロから縮小して12月まで継続し、年内に終了というのがメインシナリオとなっている。景気回復に伴う刺激策後退もあるが、市中に残存している国債が少なくなっており、テクニカル的な問題からも、年内には終了する必要があると見られている。  ポンドもFOMC後は下に往って来いの展開。ポンドドルは1.33ドル台前半まで下落したものの、1.33ドル台は維持されている格好。 minkabu PRESS編集部 野沢卓美