【ロンドン市場】ユーロ相場が下落に転じる、イタリアとスペイン情勢で

 28日のロンドン市場は、ユーロ相場が下落に転じた。背景にはイタリアとスペインの政治情勢の不透明感がある。ユーロドルは東京午後からロンドン早朝にかけて1.1728レベルまで上昇。しかし、その後は売りに転じると1.17台を割り込んで、安値を1.1639レベルまで広げた。一時先週末比でもマイナスとなった。ユーロ円も128.54レベルを高値に127.25レベルまで大幅反落した。対ポンドでもユーロ売りが優勢。  イタリアの政治情勢は混沌としている。マッタレッラ伊大統領はコンテ首相候補に組閣を要請していたが、コンテ氏は財務相にEU離脱擁護派のサボナ氏を推したが、大統領はこれを拒否した。コンテ氏は組閣を諦め、大統領は暫定政権の首相としてコッタレリ氏に新たな組閣を要請する事態となっている。これは総選挙を見据えた動きとなっており、事前の世論調査では五つ星と同盟がさらに勢力を伸ばす見込みとの報道もでていた。EU離脱の影が付きまとう状況となっている。さらに、スペインでは議会が首相の不信任投票のプロセスを開始報じられている。  序盤に1.6%高となったイタリアMIB指数だが、売りに転じると一時2%超安となる場面も。足元では1%弱の下げ幅となっている。この日は英国と米国が休場となっており、ユーロ相場の手掛かりは独国債動向に集まった。独10年債利回りは序盤に0.46%近辺まで上昇したが、その後は低下し続けており、0.37%を下回る場面があった。ちょうどユーロドルの値動きと呼応する動きとなっていた。  ポンド相場は英国がバンクホリデーの休場ということで特段の経済統計発表は無かった。EU離脱関連の新規材料にも乏しく、ユーロの上下動をにらんだ振幅に留まっている。ポンドドルは1.3315近辺から1.3340近辺までの小幅の上下動。ポンド円は146円台前半が重く145.50台までの下押しも、ユーロ円と比較すると小動きに留まっている。  ドル円は109円台前半での取引。ロンドン朝方に109.60近辺まで買われたが、その後は欧州株の下落とともに109.30近辺まで下押しされた。このあとのNY市場がメモリアルデーのため休場となっており、米債取引は休止。手掛かり難の相場となっている。欧州の政情不安がややリスク回避の円買いとして重石になった。  トルコ中銀が1週間レポ金利を16.5%に引き上げ、6月1日から適用と発表した。それに先立って同中銀は政策金利の簡素化を進めるとしており、即日の発表となった。中銀の通貨防衛姿勢を受けて、トルコリラ相場は急反発している。リラ円は23.20近辺に下押しされていたが、発表後は買いが殺到して24円手前水準まで高値を伸ばした。足元でも23.90近辺に高止まりしている。   minkabu PRESS編集部 松木秀明